湿度計のセンサーは工業製品で大量に作られることから、全数検査でもない限りは狂いが大きいもの、初期不良が混ざることになります。問題は最初こそ普通に使えても経時的に後から問題が発生する製品で、初期不良と認められにくい微妙なタイミングでの不具合や故障です。明らかな故障であれば保証期間内に修理、もしくは交換してもらえるのが一般的ですが、初期不良期間を過ぎると良不良の判断が急に厳しくなるメーカーもあるので注意です。湿度計は製造時、出荷時に不良品の判定に引っ掛からなくても、出荷後の振動や温度変化でセンサーに不良が発生する個体が紛れ込むものです。

これは品質よりもコスト重視の低価格帯の製品に多く、実際に手に取ってしばらく使ってみないと分からないのが厄介です。湿度計を使用していてセンサーの誤差が大きくなったと感じたら、お店に持参して同一製品と比較したり、同一製品を購入して比較することをおすすめします。許容誤差を超える数値を示していれば不良品の証拠になりますし、保証期間内であれば保証の交渉材料が手に入ります。しかし、使用方法に問題がなかったかとメーカーに言われると厄介で、メーカーが想定する方法で使用していたことを証明する必要が出てきます。

大切なのは客観的事実を伝えること、問題のある使い方を疑われないよう、正確に購入後や開封時、設置場所や設置後の状況を伝える点がポイントとなります。センサーの不良品の認定が受けられないことには、湿度計の交換も返金も不可能ですから、1つ1つ証拠を集めて提出することが大事です。